温泉好きの国民性
日本は世界でも有数の温泉が多い国です。
そして、日本人は世界でも有数の温泉好きな国民です。
ご年配の方はもちろんのこと、若い女性でも温泉好きの方は多いのです。
若い恋人同士でも温泉に旅行する人は数多くいます。
海外では温泉は治療の一端ととらえる傾向が強く、若いカップルが特に健康不安もないのに温泉を楽しむというのは少し珍しいことです。
そのせいか、日本人の多くは有名な温泉なら以前にいったことがあるという人も多く、定年後ともなると、いわゆる秘境、秘湯を求める人も少なくありません。
一般的に秘境、秘湯と言われるような温泉地は交通の便が悪くて、サッと行ってリフレッシュしたからサッと帰るというスケジュールが組みにくい場所に在ります。
仕事が忙しい時期には行けないのです。
リタイヤ後だからこそ楽しめるのが秘境・秘湯巡りです。
一般的に秘境・秘湯とよばれる温泉にはどのような種類があるのでしょうか?
たとえば、高山などにあって危険な場所にある温泉。
車で行けないような山奥にあって長時間歩かなければたどり着けないような温泉。
原野地区などにあり、交通機関はないが車なら行ける温泉も秘湯です。
離島などにあり、行くのに時間がかかる温泉
人の手が入っていない、建築物や水道施設などがないというのも秘境・秘湯とよぶ条件になります。
日本は火山国ですから、あらゆる場所から温泉がわきます。
普通の市街地でも、ボーリングをして温泉を掘り当てていることもあります。
地元の人に愛されて、ごく普通の銭湯として営業している温泉は秘境ではないけれども秘湯ではあります。
マニアには有名な秘湯
秘湯中の秘湯と言えば北海道知床斜里町にあるカムイワッカの滝の湯です。
沢登りの技術がなければ到達するのが難しく、また宿泊施設はありません。
携帯電話は通じず、土地の観光協会でも誰でもが気軽に行ける場所ではないと警鐘をならしている場所です。
北温泉は知る人ぞ知る、秘湯ファンの間では有名な温泉です。
栃木県那須郡に在り、東北自動車道那須IC下車、県道17号を那須湯本方面へ約30分ですから、秘境・秘湯なら特に難所とはいえない道程です。
ただし、宿の駐車場から宿まで徒歩で20〜30分かかります。
これも秘湯に入りたければ特別遠いとはいえません。
宿は江戸時代から続く老舗ですがいわゆる豪華旅館というものではなく、自炊も出来る湯治型の宿です。
宿自体は本当に山の中にただ一軒ある秘湯なのですが、不便ながらも舗装道があるので車があれば行けます。
間々下温泉の住所は東京都ですが秘境・秘湯の最たるものと言えるでしょう。
新島村にある温泉で温泉自体は自然の中にあるので入湯料などはかかりません。
宿は一軒だけで宿の温泉は、当然ながら入浴料が必要です。
汽船にのって新島に行き島につけば車の移動ですが、整備された舗装道路はありません。
守りたい秘湯の環境
秘境・秘湯と言われるところを巡る場合、少し気をつけなければならないことがあります。
不注意で事件事故に巻き込まれないよう細心の注意をはらわなければなりません。
とにかく、寂しいところを通るので車とはいえ一人旅は危険です。
動物に遭遇することもあれば、不埒ものと出あってしまう可能性もあります。
必ず明るい内に宿へ入れるスケジュールをたてましょう。
運転技術も必要ですし、車自体も軽自動車ではキツい場合があります。
また、携帯が通じない場所も多いと言うことを念頭において行動しましょう。
もちろん、服装もラフで動きやすいものにします。
秘境とよばれる場所は朝夕の気温が思いのほか低いものです。
簡単に脱ぎ着が出来る上着も用意しましょう。
せっかくの秘湯ですから大勢でおしかけるのは、地元の人の迷惑になるばかりではなく、環境破壊にもつながります。
また、自然の中の温泉の場合には水着着用を義務づけているところも多いので水着は必ず持参しましょう。
温泉につかるということ自体健康につながることですが、人里離れた宿の自然の恵み豊かな食事や日常とは違う空気感はアンチエイジングにも効果がありそうです。
秘境・秘湯巡りは一度体験すると癖になる脳と体へのご褒美です。