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老後こそ趣味を見つけよう

「老後という言葉を聞くと何歳をイメージしますか?」という質問に対して男性は65歳以上、女性は70歳以上がもっとも多かったそうです。
以前は還暦を一区切りとし、定年も60歳だったことから、還暦・定年退職から老後というイメージがありました。今では寿命も延びて徐々に老後という時期が伸びているイメージです。
政府が60歳定年制を廃止し、年金受給年齢が65歳に引き上げられた影響もあるでしょう。そう考えると、老後のイメージはさらに伸びるかもしれません。

増える平均余命

平均余命とはある年齢の人があと何年生きられるのかという期待値のことで、厚生労働省の簡易生命表で知ることができます。
なお、日本の平均寿命は世界一の長寿国です。個別だと男性は81.64歳、女性は87.74歳となっています。
定年退職が65歳だとすると男性は20.05歳、女性は24.91歳と、老後と呼ばれる期間が男性だと約20年間、女性だと約25年間という期間です。
ちょっと極端な計算ですが、20歳から65歳まで週休2日で8時間働いたと仮定した場合、労働時間は45年×250日×8時間=9万時間となります。
65歳から85歳まで生きたとして、8時間睡眠の場合、20年×365日×16時間=11万6800時間という風に、老後の自由時間が多くなる人も結構いるようです。
だから、仕事一筋で生きてきた人ほど、時間を持て余してしまい、何をしていいか分からないという状況になってしまうのでしょう。

老後を楽しく暮らすためには生きがいと健康が大切

「ワシ」も定年退職後、テレビや新聞を見る時間が増えました。何もすることがない日だと特にそうです。仕事をしていたころは休日くらいしかゆっくりテレビを見る時間がなかったのに、時間があるとこうなってしまうんだなと嘆いてしまうほど。これではいけないとカメラや釣り、サイクリングを始めました。
趣味を作ることで、いきがいにつながるため、メンタル面の健康を維持することに役立っています。そして、同じ趣味を持つ友人もできました。

生きがいとしての趣味の見つけ方

趣味を作る上で考えたことは無理なく行えるかどうかです。この「無理なく」の重点をどこに置くのかどうかで、楽しめる趣味も変わってきます。

身体に不安がある方の趣味の見つけ方

身体のどこかに不安を抱えている場合、無理がないような趣味を見つけましょう。身体の状態を知るためにも、かかりつけ医に相談することが大切です。健康状態や持病、障害などを考慮し、動かせる範囲を確認するようにしてください。
身体を動かすのに障害がなければ、アクティブなスポーツがおすすめ。例えばゴルフやボーリング、水泳などがあります。サイクリングもおすすめですよ。
リハビリとして身体を動かしたいなら、ウォーキングや水中ウォーキングなど、負荷の軽い運動がいいでしょう。足が悪く移動が難しい場合、将棋や囲碁、俳句など身体を動かさずに手を動かして行えるものでもいいと思います。

金銭面で不安がある場合の趣味の見つけ方

金銭面に不安があるなら、収入額と貯金額に無理のない範囲で行える趣味にしましょう。
どのくらいまでお金をかけられるのか考え、予算を決めておくと始めやすくなります。コストがかからないものにする、趣味の数を絞るなどお金のかかりにくい方法を考えることも大切です。
映画だとシニア割引、旅行だとシニアツアーなどシニア向けのサービスも多くあり、それらを利用するのも良い方法です。

距離と人数に不安がある方は

遠くに行くのに不安がある、人が多いところは苦手という方もいますし、逆に遠くでも大丈夫、大人数で楽しみたいという方もいます。
少人数かつ近場で楽しめる趣味としては家庭菜園や俳句、将棋、囲碁、手芸などがいいでしょう。遠出がしたい、大人数で楽しみたいなら仲間を集めて旅行や、チームで行うスポーツがおすすめです。スポーツは大会が行われるようなものであれば、試合で遠出する機会を作れます。

趣味の仲間を作るには

せっかく趣味を持つのなら、周りの人と楽しみたいという方もいるのではないでしょうか。

講座に参加してみる

同じ趣味を持つ仲間を作りたいなら、その趣味を楽しむ仲間が集まる場所へ行ってみるといいでしょう。講座に参加すれば趣味のあう仲間が作りやすいです。
グループレッスンがあるような習い事やサークルだと、1つのことを楽しむために人が集まります。友達を作ってから共通の趣味を探したいという人は、友達作りを目的としたサークルに参加してもいいでしょう。

インターネットやSNSを活用する

仲間を作るのは実際に顔を合わせるだけではなく、インターネットやSNSを活用してみましょう。ツイッターやフェイスブックは、幅広い年齢層が利用するSNSです。共通の関心から年代の違う友人ができるかもしれません。
他にもシニア向けのサービスも増えてきました。写真や俳句、絵画など趣味を積極的に発信できるサイトもあります。

老後を豊かにする趣味とは

趣味を持ったほうがいいといわれても、何をしたらいいのかわからないという人は多いと思います。項目別におすすめの趣味をまとめましたので、参考にしてみてください。

健康維持に役立つ趣味

筋トレ

20歳を超えると、毎年1%ずつ筋肉が落ちていくといわれています。定年退職後、外出の機会が減ることで、ますます筋肉が衰えていくことが想像できます。お金をかけずに筋肉を維持・増進するなら筋トレは鉄板の趣味です。
筋トレによって筋肉が増えれば歩くことが苦にならなくなります。また筋トレによってインスリンや成長ホルモン、グルタミン酸など老化の進行を止めるホルモンも分泌される効果や右脳を刺激しストレス軽減といった効果も期待できます。
空いた時間でお金もかけずにできるため、少しずつから始めやすい趣味の一つです。

ウォーキング・水中ウォーキング

他の運動と比べても身体への負担が少ないため、定番の趣味といえるでしょう。ウォーキングは有酸素運動で生活習慣病の予防になります。特別な道具がなくてもできるのも、おすすめのポイントです。
膝や腰に痛みがある場合、水中ウォーキングにするといいかもしれません。水の中の浮力によって関節への負担を抑えつつ、運動不足が解消できます。

旅行・温泉地巡り

時間がたっぷりある老後におすすめしたいのが旅行・温泉地巡りです。現在ではシニア向けのツアーが豊富で、さまざまなプランが用意されています。一人でも気軽に参加できるプランもあるので、試しに行ってみるのもいいでしょう。
自然の中を歩くことで、旅を楽しみながら健康維持につながります。疲れたら温泉で体を休め、旅の疲れを癒しましょう。

囲碁・将棋

広い世代で楽しまれている囲碁・将棋。頭を使うので、認知症予防に最適です。対戦相手と長く向き合い、語り合うことで友人や知人も増えていくことでしょう。
人とのつながりはいくつになっても大切です。人脈を広げる、コミュニティに参加するという目的であっても、囲碁・将棋はおすすめです。

実益を兼ねた趣味

家庭菜園・ガーデニング

野菜や果物を自宅で育てるのが家庭菜園、観賞用の花を育てるのがガーデニングです。自宅で気軽にできることから、あらゆる世代で受け入れられています。
用意するものは鉢やプランター、培養土、苗を準備すればすぐに始められる趣味です。手間や時間はかかりますが、育てる過程だけではなく、育った後に野菜や果物を食べる楽しみもあります。

釣り

釣りは自然と生き物を相手に、知恵比べをするという楽しみがあります。自分が選んだ場所で魚がヒットしたときの感触や希望の魚が釣れた時の満足感など、楽しみ方は様々。
自分で釣った魚を新鮮なうちに食べられることも釣りの醍醐味です。釣った魚を調理していると、料理にのめりこむケースもあります。
また、釣りは川や海で行うスポーツの一種といえます。自然の中で、水の流れや鳥の鳴き声、魚が跳ねる音などを聞きながら、ゆっくりと時間の流れを感じることで、ストレス解消にもつながるでしょう。
釣りを目的とした旅行もおすすめです。釣りをする場所や季節によって、旬の魚が変わります。釣り仲間と出かければ交流も深まるでしょう。

一人で楽しめる趣味

カラオケ

数ある趣味の中でも人気が高いのがカラオケです。飲み会の二次会として使われていましたが、昼カラやひとカラなどシニア層をターゲットとしたサービスが充実しています。
歌を歌ったり聞いたりすると、その時のことを鮮明に思い出すのではないでしょうか。そうした現象は脳に対して良い刺激となるので、認知症の予防として期待できるといわれています。
また、歌を歌うことは全身運動です。歌を歌う時、お腹から声を出す腹式呼吸をしますが、この腹式呼吸は腹筋や横隔膜、胸筋を刺激し鍛えられます。
カラオケはみんなでワイワイ行うイメージがありましたが、最近は一人で思う存分楽しめる一人カラオケが流行しています。誰にも気兼ねなく好きな歌を歌え、同じ歌を何度でも歌えるので練習の場としても最適です。
カラオケはすきだけど、他の人に見られるのは気恥ずかしいという方は、一人カラオケがおすすめです。

読書

好きな時に好きなだけ楽しめる趣味の一つが読書です。読書の一番の利点は知識が豊富になることです。書籍に書かれた事実やノウハウだけではなく、著書の視点や物の見方、人生観など、読まなければ知りえない情報が豊富に含まれています。読書はそれほどお金のかかる趣味ではありません。中古本であれば100円で売られていますし、図書館を利用すれば無料です。
日向ぼっこをしながら、お風呂に入りながらなど、好みのシチュエーションでのんびりと楽しめます。しかし、老眼で小さい文字が見えにくいということもあるかもしれません。
そんなときに使えるのがオーディオブックです。耳で聞く読書のことで、家事をしながらやウォーキングをしながら聞くことができます。