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海外に住むなら……

移住計画

定年退職してそのまま年金生活に入ると、急に手元不如意減少がおきます。
公的年金は、働いている時に入る収入とは比べ物にならないほど少なくなります。
何がしかの蓄えがあるにしても、長寿国日本に於いては一生安泰といえるかどうか不安が残ります。

それならば、少しでも物価の安い国で老後生活を送りたいと言う考え方は妥当なものです。
移住とまではいかなくても、一定期間、預金をくずさずに生活できればそれだけ資金的に余裕がでるわけです。

このような思いは何も庶民だけの思いではあありません。
セレブはセレブなりにやはり、物価の高い日本の暮らしよりも物価の安い海外の暮らしの方が今よりももっとゴージャスな暮らしが出来るのです。

世界の国々では移住者や長期滞在者に対して色々な条件をつけています。
一番多い条件は資産内容です。
一定額以上の資産と収入がなければ長期滞在ビザはおりません。
また、国によっては不動産投資などの投資条件をつけている国もあります。

一方で、外国人には不動産所有権を認めない国もあります。
税制もさまざまで、外国人に対しては所得税をかけない国もあります。
その他にも、所得税や相続税に関してもさまざまな条件があります。
もし、海外に長期滞在や移住を考えるなら、ビザ申請条件や手続きの他にも税制をしっかり調べておかないと、大きな計算違いがおきてしまうことも有ります。

物価以外の大切なこと

ただ物価が安ければいいというものではありません。
物価の安い国なら、それこそ世界中の半分以上が日本よりも物価の安い国です。
安心して、老後生活を送るためには物価以外にも、いくつか条件があります。

日本は世界の中でも飛び抜けて治安のいい国です。
治安に関して言えば日本の常識、世界の非常識です。
日本人の無防備さでは相当治安のいい国を選ばなければ、すぐに事件に巻き込まれてしまいます。

医療の面でも、残念ながら日本の常識は世界の非常識なのです。
日本ほど公的医療保険が発達している国は珍しいのです。
また、具合が悪いからすぐ診察してほしい、すぐ検査してほしいなどということが通用する国も世界の中では希少です。
海外では先進国でも、急ぐ検査が3週間待ちというのが当たり前です。

もう一つ、日本の常識、世界の非常識ということがあります。
それは、宗教です。
日本人は、キリスト教会で結婚式をあげ、クリスマスを祝い、お正月には神社へまいり、お葬式には仏教の僧侶がお経をあげて何の不思議もない国です。
しかし、海外では厳しい宗教的戒律を守りながら生活する人が少なくありません。
日本人の宗教認識と摩擦がおきない国を選びたいものです。

また気候が温暖で災害が少ないことも重要な要件です。
毎日を気持ちよく暮らせなければ心身ともに疲れてしまい病気になるリスクも高くなります。
洪水や台風、地震や津波などの災害に遭うと家や家財道具をなくすばかりではなく大怪我をしたり、海外で非常に困ったことになる可能性があります。

マレーシアなら好条件

今日本人の長期滞在を受け入れる国でもっとも関心を集めているのがマレーシアです。
マレーシアと日本は、時差が一時間しかないので日本人にとっては利便性のいい国です。
日本へのメールや電話も時差一時間ならスムーズです。

もちろん、物価は日本の3分の1程度なので生活費は安くおさえることができます。
米、肉、魚などの生活必需品は安いのですが、お酒は日本の価格と変わらないので、非常に高く感じます。
実際マレーシアでは、宗教的な戒律の関係でお酒をのまない人がたくさんいます。

医療的には大きな病院なら設備も近代的なのであまり心配はいりませんが、医療費は高額なので民間の医療保険に入っておくと安心です。

宗教はさまざまな宗教の人がいるので、あまり神経質になる必要はありませんがイスラム教が国の宗教であり、戒律の厳しい宗教なので一定の知識と配慮が必要です。

気候は,いわゆる熱帯ですが日中の気温は24〜32℃ぐらいで日本人が暮らしにくい気温ではありません。
朝夕は涼しいので日本の夏よりもずっとすごしやすく感じます。
地震はほとんどないので、その点では日本よりも恵まれています。

マレーシアには、海外から長期滞在者を受け入れるために「MM2Hプログラム」という最長10年間の滞在を認めるビザの発給もおこなわれています。
50歳以上の人が申請するには35万リンギット以上の財産証明と月額1万リンギット以上の収入証明又は年金証明が必要です。

1リンギットが32円とすると1,120万円以上の資産と32万円以上の月収が必要ということになります。
50代以上の人が誰でも用意出来る金額ではありませんが、そう難しい金額でもないのでマレーシアはとても人気があるのです。