生前整理とは
生前整理は、文字通り生きている間のうちに、私物を整理することを指します。定年を迎えるころには、若いときよりも身体機能の衰えが目立ちはじめ、家族や親族からの介護を必要とするケースもあります。
そこで、身体が動き、意識がハッキリしている状態のうちに、私物や土地を誰に引き継ぐかを決め、トラブルを未然に防ぎます。
また、生前整理は不要な物は断捨離して室内をスッキリできるので、過ごしやすい住まいにもなります。
いつ、なにが起きるかは誰にも予想できません。前もって準備を進めましょう。
生前整理の重要性
遺品を相続する際に、親族の間で、なにかと揉めごと起きてしまいがちです。被相続人もただ遺品を整理するだけでなく、相続した際にトラブルの起きないよう遺品を整理するのも大切です。
そこで、生前整理の進め方についてお伝えしていきます。
生前整理の進め方
生前整理をスムーズに進めるには、目的をハッキリとさせなければなりません。まずや、もっている土地や財産、掛け軸や骨とう品などの私物を整理しましょう。
具体的な進め方として、ノートとペンを用意し、自分のもっているすべての物品を書き記していきます。このとき、土地、車、骨とう品や芸術・美術品、などの分類に分けておくのが望ましいといえます。
物品のなかには、所有しているだけで、税金がかかってしまうものもあります。とりわけ、相続税トラブルを招きかねません。相続人が困ることのないよう、弁護士や税理士事務所に相談して、早めのうちに税金対策をしましょう。
また、物品は被相続にしか価値がわかりません。そのため、相続人が「必要な物か」、「捨ててもよい物か」悩ませてしまいます。物品にどのような価値をもち、大切にしていた物の意図をしっかりノートに書きまとめましょう。物の価値を理解しやすいため相続人の労力も少なくて済みます。
必要の無いものは、予め買取業者に売る事で現金化にしておく方法もあります。
特に自分自身だからこそ価値の分かる絵画や美術品を自分でも納得できる適正なお値段で買い取ってもらえるように、信用できような業者を調べておきましょう。
大切なことは文面に残す
ノートに物品をまとめるだけでは、生前整理としては不十分。なぜなら法的効力をもつのか証明しづらいからです。そこで、重要で自分の意思のもと相続してほしい物品に対して「遺言書」を作成します。
遺言書は専門機関の立ち合いのもと作成しますので、法的効力をもちます。
現在は、自分をメッセージを残す「終活」が人気を集まていますが法的な力はありません。価値のある物や取り扱いに気を付けてほしい場合は、遺言書を通してしっかり遺族に伝えましょう。